相談内容 相談者 Tさん(40代 男性) 実家の土地登記簿を確認してみたところ、明治時代に設定された抵当権が見つかり、登記簿からは債権額が100円であること、抵当権者の名前と住所が記載されていることが分かりました。 思い当たる親族に聞いても、記載されている抵当権者について誰も心当たりがありません。何せ100年以上前に設定された抵当権ですから自分の代から数えて5代ほど前の時代に設定された抵当権だと思います。 抵当権を消さないと将来実家の売却もできません。抵当権者を探すことは不可能だと思っています。手間をかけず簡単に抵当権を抹消できる何か良い方法はないでしょうか。 目次当事務所のサポート内容 本ケースは、抵当権者の所在が知れないために抵当権抹消登記ができず、また弁済期から20年を経過しているケースでしたので、債権額の100円とそれに利息と損害金を付して法務局に供託する「休眠抵当権の抹消手続きの方法」を提案させていただきました。 この制度の利用にあたっては、過去の弁済したことがあっても改めて供託手続きをしなければならないので、事実上、二重払いを強いられることがデメリットですが、本ケースのように弁済の事実が誰も分からない点、債権額が当時のお金で100円であり、これに利息、損害金を付けて支払っても負担が軽い点を踏まえて簡便な休眠抵当権の抹消手続きを利用した方がメリットが大きいと判断しました。 供託手続きから登記手続きまでサポートさせていただき、スムーズに抵当権の抹消登記を行うことができました。 不動産登記 この情報を他の人に伝える URLをコピーする URLをコピーしました! 責任を減らすことで社外から役員を登用したい 権利証書を紛失していまいました どのように対応したら良いでしょうか 関連記事 亡夫の連れ子に財産を残したい 一人で100%の議決権を有する株主に相続が発生した場合 相続人が多数で数代にわたる相続登記を一度の行いたい 任意後見契約の他に、「見守り契約」は必要ですか。 後見人候補者が本人に立替金があるときの、成年後見開始申立における注意事項 高齢者の遺言作成と遺言能力 任意後見人の同意権と取消権 相続人の中に、付き合いがなく住所も分からない人がいる場合。